ペットボトルも危険だし

「殺菌してある水の意味」


 水道水が危険だということもあって、ペットボトル水が人気を博しています。天然水とか自然水とかネーミングは安心そうですが、しかし、本当に天然の水なのでしょうか。

 日本にはこのような天然水を取り締まる法律がありません。正直なところ、市街地で採水していても、ミネラルの成分を後から足していても、容器を塩素で消毒していても、天然水と表示してかまわないのです。
おまけにここが妙なところですが、現在国産のペットボトル水で全く殺菌していないものはありません。つまり実のところ、欧州のように安全な水を、安全にボトル詰めしている製品がない、ということです。

 さらに国産のペットボトルにはラミネートのようなラベルが貼ってありますが、あれは摂氏200度程度の温度ではりつけるもの。内部の水を冷却剤として使用していますから、今問題化している化学物質が溶けだしている可能性が高い。こんなことはヨーロッパでは考えられないことです。
「環境ホルモン」も溶け出す、という報告もあります。

 ヨーロッパのペットボトルは紙のラベルです。加熱が禁じられていますから、糊ではるわけですね。また、採水地は周囲の建物から、農地、住居に至るまで厳密に規制されています。加熱殺菌もしていません。
これは逆に言うと、殺菌しなくても安心な水なのです。このあたりが日本の考え方と根本的に違います。本当に安全な水だけに販売許可を与える、業者にも規制する公的機関にもやる気のようなものが感じられますよね。

 それにしてもどうして欧州のものはこれほどまで厳密に作っているのに、日本に輸入しても競争力が保てるのでしょう。
結局日本のそれが儲け過ぎなのではないでしょうか。国産のペットボトルは経費削減のため、市街地で汲み上げ、そこでボトル詰めが殆どですし、郊外で汲み上げたとしても市街地でボトル詰めです。おまけに国内の流通なのですから、もっと安くても・・。あやしいですね。