土浦版桜川の桜

かつては花見と言えば桜川



 数少ない土浦の観光名所の中で桜川の桜は、まぁまぁ見られるものです。
昭和初期の写真には舟までだして桜見物する人達が沢山写っています。(紹介できないのが残念です)

その後、たび重なる洪水のため堤防が築かれ、市内は洪水から遠離ったものの、高い堤防工事のため旧土手の桜はすべて切られてしまいました。今の桜は新堤防になって新たに植えられたものです。

しかし、今花見は全く行われなくなった、と言ってもいいでしょう。

狭い土手の上にあるので、ゴザが敷けない。水からも遠くなった(堤防内遊水部分が広くなった)ためでしょうね。当然、歩いて花見に来ようという人自体が減っているのでしょうが。
しかし、一部、川原に車の入れる部分があるのでそこで花見バーベキューなどをしている人も見掛けます。 本来的には、川原に車を乗り入れるなんて、ナンセンスですが。

まぁ、桜祭りは今でも続いていて、季節になると提灯がぶら下がるのですが、これも今のままなら止めた方がいいでしょうね。人が来ないので返ってむなしい感じがあります。

銭亀橋から東側を望む。広すぎて何となく寂しい?
桜川の河口付近。この右岸の桜も隠れた名所。
そうそう、最後に誤解のないように書いておきますが、「桜川の桜」の本家本元は旧岩瀬町。今の筑西市の岩瀬地区です。山桜の植わっている公園があり、昔は東の吉野と言われたそうです。桜川沿いではありませんが、謡曲「櫻川」から逆輸入されたのでしょう。

(おわり)