あちらこちらで電柱の交換作業が進んでいる。そこで思うのは電柱の弊害だ。
日本には景観力がない。諸外国の町の何気ないが美しい風景は、電柱がないから成り立っている。
日本でも地方ではまだまだそういった何気ない風景が残っているが、ファインダーをのぞくとことごとく電柱が邪魔をしている。
最低限のインフラを築くための即席設備が日本の電柱である。その姿はまるで空中のゴミだ。
豊かになったというなら、過去の一時しのぎのインフラをより高度なものへと作り直すべきではないか?
現に、重要ポイントでは電柱の撤去が進んでいる。新しく開発される住宅地でも電柱の地中化が行われている場所もある。
電柱が目障りであることはみんな理解しているのだ。
電柱が怖いのはそれだけではないと思う。
この醜い風景を見慣れてしまった人間に、調和のある風景が作れるだろうか。
町中に捨てられるゴミをみていても平気なのは、いや、平気でゴミを捨てられるのも、この電柱のせいではないだろうか。
我々日本人は、景観に対する美意識を鈍化させてしまった。
その理由の最たるものが電柱であろう。